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6)スープ・カレー

トムガティクンソット(ต้มกะทิกุ้งสด)

癖あり!だけれど極簡単で美味しいタイ南部のスープ「トムガティクンソット」

先日、サトー豆とエビの炒め物について書きましたが、その「サトー豆×エビ」の組み合わせはおいしいスープにもなります。それがこちらのトムガティクンソット(ต้มกะทิกุ้งสด)です。

臭いサトー豆に、これまた臭い「チャオム(ชะอม)」という野菜を組み合わせたたタイ南部のお料理。

これはタイ料理に慣れていないと美味しいとは思えないだろう一品です、おそらく。

こちらの「チャオム」なる野菜はアカシアの木の新芽です。新芽だから柔らかいか…と思いきや、こちら、野生動物の捕食から身を守るためか、細かいとげがびっしり生えているのですよ。そして臭いという二重苦を背負った、マニアックな部類に入るタイ野菜です。

トムガティクンソット(ต้มกะทิกุ้งสด)の材料と作り方

材料は上の通り。右のトレイがスープの材料で、左のトレイが具材たち。

作り方はとても簡単。お鍋に水とココナッツミルクを沸かしたら、ちゃんと火を通したほうが良いものを放り込んで数分煮込み、その後調味料、最後に残りの具を加えてひと煮たちしたら完成、といった具合。

この時は姫竹の水煮を使いましたが、旬の茹で立ての筍を使うと抜群においしいです。ということで、筍がおいしい季節になると必ず作るタイ料理でもあります。

トムガティクンソット(ต้มกะทิกุ้งสด)定食

このスープを作ったとある日の家ランチ。スープが簡単なので、もう一品もせっかくだから手を抜いちゃおう!とタコの唐揚げを買ってきまして、

フルーツと一緒にヤム(タイ式和え物)にしました。こちらはyukko先生のレシピで。

タイ人の方がこのお料理について紹介したページを見ていたところ、筍は材料に含まれていないものの、「筍がおいしい季節にはぜひ筍も加えましょう!」との説明が書き添えられているものをいくつか見つけました。

やはりこのスープ、筍がおいしい季節に作って正解のようです。

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2)炒め物

パットサトークンソット(ผัดสะตอกุ้งสด)

「サトー」というクサイ豆。

タイ語で「สะตอ(サトー)」と言われるこちらの豆、和名は「ネジレフサマメ」というそうですが、タイ料理を習うようになって初めて出会った食材です。

特徴的なニオイと甘みの中に若干の苦みがある、サクサクとした歯触りの豆で、タイでは南部が原産地。しかしながら今はタイ全土で栽培されているようで、私もタイの市場でなんどか見かけました。

下の写真は3年前、チェンマイで年越しをした際に訪れた金曜朝市での写真。左上がネジレフサマメ。テーブルには剝いた豆がザルに入って売られているのが見えます。

タンパク質、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、鉄と様々な栄養素を含み薬効も高いのですが、尿酸値を多く含むため痛風の人は要注意、なんだそうです。

「サトー豆とエビの炒め物」の作り方

こちらがこの炒め物の材料です。とてもシンプル。

クロックヒンでこのように粗目のペーストになるまで左トレイにあるプリッキーヌ、ホムデン、そしてガピを叩き潰し、油をひいて熱したフライパンで炒めます。

ペーストに火が通ったらまず調味料を加えて、良い香りがしてきたらサトー豆を投入します。

炒めすぎると固くなるエビは最後に加えて、炒めすぎ注意で仕上げます。

体内に入っても尚ニオう「サトー豆とエビの炒め物」

独特の味とニオイを持つサトー豆、これは好き嫌いが分かれる食材の一つかと思います。私は大好きで、このタイ料理ももう何度か作っています。

ただ一つ未だに慣れないのが、このサトー豆を摂取した後、しばらく自分がクサイこと。特にトイレ。知らないとびっくりするレベルです。私自身、アスパラガスを食べても同じ現象が起きるのですが、このサトー豆はそれ以上かと。ただ感じない人は全く感じないそうなので、むしろ他の方がどうなのか、興味津々だったりします。

サトー豆が買える場所

サトー豆はタイ料理に使う生鮮食品を扱っているお店の冷凍品コーナーにあるので、探してみてください。東新宿のアジアスーパーストアや錦糸町のタイランドではタイ産のもの、御徒町アメ横センタービル地下の野澤屋さんではインドネシア産のものが手に入るかと思います。2023年2月現在。

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アボカドをタイ風の和え物にすると素晴らしく美味しいよ!絶品「ヤム・アボカド」を習う。

熟れていないアボカドも美味しく食べられる「ヤム・アボカド」

「森のバター」と呼ばれることもある、全果物の中で最大のカロリーを持つというアボカド。なれど糖分はほとんど含まず、10種類を超えるビタミンと11種類のミネラル、そして食物繊維をも豊富に含んでいて、その豊富な栄養素はアボカドの脂肪分に凝縮されていることから、ハイカロリーながら食べると体重が減るとかなんとか…、そんな話も漏れ聞こえてくるいわゆるスーパーフード様。

そのアボカドをタイ風のヤムに仕立てていただきましょう!というレッスンです。

ドレッシングはタイ料理において「黒ドレッシング」とも呼ばれるナムプリックパオが入った濃厚タイプ。

この四角豆のヤムも同じ味付けです。これ、大好き。ということは今回のヤムアボカドも間違いなく好きな味なワケで、作っている最中からその美味しさが容易に連想されて、まぁお腹が鳴る鳴る。大変でした。

調味料をまずボウルに合わせ、動物系の食材から加えていく手順は他のヤムと同じ。

豚挽肉の次は茹でたエビを加え、お次はカットしたアボカドを投入。

このような感じでカットしてボウルに入れ、サッと和えたら次は香味野菜、最後に炒ったピーナッツとココナッツロングを加えてざっくり混ぜれば完成です。

はい、間違いなく美味しいヤツです。

このヤムの良いところは、アボカドが多少固めで甘味がまだ十分に出ていない物であっても、そこは黒ドレッシングが補ってくれて、かつアボカドのクリーミーさはしっかり感じられる仕上がりになる点。なんて素晴らしいんだ。このヤムは自宅でリピートすること間違いなしです。

空心菜の新たな食べ方をまた知りました。初めまして、そしてこれからもよろしく「ゲーン・テーポー」。

このタイ料理はいわゆるレッドカレーの一種です。よってまずはいつもの通り、カレーペーストを適量の油でそぼろ状になるまで炒めます。その後、ココナッツミルクを1/4カップ程度加えて炒め、油を引き出すという工程を3度繰り返します。

ただし、このカレーはいつものレッドカレーやグリーンかレードほど油を引き出す必要はなし。なにせ使用するココナッツミルクは缶ですからね。

ココナッツミルクの油分が良い感じで引き出せたら肉を入れて全体にペーストを絡め、肉の色が変わったら残りのココナッツミルクと水を加えて煮て、調味料で味を調えたら仕上げに空心菜の茎を入れます。

2分ほど経ったところで葉も加えて、さらに1分ほど火を通せばできあがり。

このカレーの特徴はタマリンド汁を加えて酸味が効いていること。これ、私の好きなブドウのカレーと一緒。

タイカレーの中でも日本ではまだあまり知られていないものの一つですが、緑のお野菜もたっぷり摂れるし、何より簡単なのでとってもオススメです。

ソースが絶品の「クン・トード・ガティアム」

3品目はこれまた簡単で美味しい、リピート必須のタイ料理です。まずは左手前に見える合わせ調味料を準備して、

やや多めの油で粗みじんに切ったニンニクをきつね色になるまで炒めたら、先の調味料を加えて火を止め、それを皿に盛り付けた揚げエビにかけるだけ。

万能ネギも皿に盛り付けておいて、熱々のソースをかけてちょっと火が通るぐらいが美味しいです。

「タイ料理教室diidii」Gコース第2回のメニュー

  1. ヤム・アボカド(アボカドのサラダ)
  2. クン・トード・ガティアム(海老のにんにく揚げ)
  3. ゲーン・テーポー(豚肉と空芯菜のカレー)

このクラス、いつにも増してボリューム満点でした。「ヤム・アボカド」なんて、アボカドをひとりマルっと一個使ってますからね。エビはヤムと揚げエビ合わせてひとりあたり9尾も使っているし。そしてカレーの豚肩ロース肉でしょ。食いしん坊さんも絶対満足できると思います!

タイ料理教室diidii 東京池袋

豊島区池袋タイ料理教室ディーディー。ベジタリアンコースもある200以上のメニューを1人ずつ調理実習できる4名までの少人数料理教室です。

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タイの王道スープ「トムヤムクン」を作ろう!

辛みと酸味がおいしいスープ「トムヤムクン」

「トムヤムクン」はタイ料理の中でも有名な料理の一つですが、辛みの中に広がる酸味が特徴的なスープです。この「酸っぱ辛い」味が好きと思えるかどうかが、タイ料理を好きと思えるかどうかの分かれ目、のような気がしています。

タイ料理はその中に入る具材や調理法が料理名になっているのですが、このトムヤムクンも然り。「トム」は煮る、「ヤム」は酸っぱ辛い、「クン」はエビ、という意味。よって具材が変わればその名も代わり、いろいろな「トムヤム○○」が存在します。

日本ではトムヤムクンと言うと、あの濃厚で真っ赤なスープを連想される方が多いかと思いますが、実はトムヤムクンにも2種類あります。私たちがよく知る「トムヤムクン」、正式には「トムヤムクン・ナムコン」と言い、ホムデン、カー、レモングラスなどのタイハーブを煮込んでその風味をスープに移し、さらにココナッツミルクやエバミルクを加えてクリーミーに仕上げたものを指します。もちろん、具材もいろいろ入りますよ。もう一つはクリアなスープの「トムヤムコン・ナムサイ」。こちらはいずれ紹介したいと思います。

酸っぱ辛さが癖になる!激旨「トムヤムクン」。

トムヤムクンを食べると、他の料理のスープにはない独特の風味が感じられると思いますが、その秘密はこれらのタイハーブにあり。

これらをそれぞれ下処理し、メインの具材もカットしたら準備完了。

トムヤムクンと言えば尾頭付きのエビ必須。このアタマ、外れやすいので要注意。…と、ここまで来たらあとは煮込んでいくだけなのですが、

まずは鶏ガラスープにタイハーブ各種を入れてグツグツ。香りが出るまでしっかり煮込みます。その後他の具材を入れて、火が通ったら調味料、残りのタイハーブやらエバミルクやらを加え、最後にレモン汁、で完成です。

いつも通り、その辺のタイ料理レストランには負けない(というかむしろおいしい)トムヤムクンの完成です。

「空心菜炒め」がびっくりするほど簡単だった件

タイ料理を食べに行くと必ず注文してしまうメニューの一つ、空心菜炒め。今、ちょうど旬で、新鮮な国産の空心菜がスーパーにも並んでいますね。この空心菜の炒め物、まさかこんなに簡単だったとは。何がどう簡単って…

具材や調味料をすべてボウルに入れ、煙が出るまで熱したフライパンにそのボウルの中のものを一気に入れたら、ほんの数秒でできあがり。

これは作りたてが美味しいので、なかなかお弁当に詰める気になれず、マイ弁当に登場したことはないのですが、おうちごはんのおかずとして、もう何度も作っています。

Aコース第2回のレッスンメニュー

人気のタイ料理ばかりが並んだAコース、第2回のレッスンでは

  1. トム・ヤム・クン(海老のスパイシースープ)
  2. ヤム・マクアヤウ(焼き茄子のサラダ)
  3. パット・パッブン・ファイデーン(空芯菜の炒め物)

この3品を習うことができます。…が、ちょうど私がこちらのレッスンを受けた時期にレッスンメニューの改編があり、「2」の「焼きなすのサラダ」は既習だったため、私だけ「ヤムウンセン」を教えていただきました。

こういったことをきちんと把握し、個別に対応してくださる…yukko先生、本当にいつもありがとうございます。

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手作りルークチンで作る揚げ団子とスープレッスン!

鶏肉を使ってまずはルークチンを作りましょう!

ルークチンといえば、汁麺に入っているお魚団子のイメージが強いですが、お肉を使っても作れるとのこと。このレッスンではお財布にやさしい鶏むね肉で作りました。

皮を取り、スライスしたものをフードプロセッサーに入れ、香味野菜や塩コショウ、粉物を少量加えて滑らかになるまで攪拌。

それを適度な大きさに丸めてゆで上げます。

しっかり火を通して冷水に取ればルークチンガイの完成です。

揚げてよし、煮てよしのルークチンで作るおかず2品。

下味が割としっかりめについているルークチンはそのままでもパクパクいけちゃう美味しさなのですが、調理するとさらに美味しくいただけます!

まず作ったのはこちらの「ルークチン・ガイ・トード」。先の茹でたルークチンを素揚げしただけ。でもこのひと手間でルークチンの食感が変わり、香ばしさもまとってさらに美味しくなるのです。食べる際にはナムチムをつけて。

お次はルークチンと淡白なお野菜で作るクリアスープ。もやしとたっぷりの春キャベツ、万能ねぎ、そして更なる旨味要員、スライスした豚肩ロース肉が入っています。味付けはナンプラーと砂糖、とってもシンプル。なんですが、そこにチリパウダーをちょい足しすると、それが良いアクセントになり、味に奥行きがでます。なによりルークチンが美味しい!

このルークチン、まとめて作って冷凍もOKだそうなので、近いうちに復習を兼ねて作り置きしよう。

もう一つのお楽しみメニュー、「ヤム・春野菜」。

このレッスンでもう一つぜひ習いたかったのがこちらの「ヤム・春野菜」。このヤムはいつもの定番ヤムとはちょっと味付けが違って、「黒ドレッシング」と呼ばれることもあるタレで食材を和えます。

このタレがしっかり味で、ちょっと味見をしただけでご飯によく合う!ということがわかります。

そこにまずは茹でたエビを加えてタレをよく絡ませ、

その後、野菜をIN。

季節は春!ということでうど、こごみ、スナップエンドウ、ソラマメが入っています。贅沢!

このヤムには四角豆を使っても美味しい!とのことなので、旬を逃さず四角豆の季節にはぜひぜひ試してみようと思います。

そしてこのヤムがまぁ癖になる美味しさで。一度食べ始めるとなかなか他の料理に移れない、という。しっかりめの味付けはご飯がもちろん、アルコールにもぴったりなようで、参加者の皆さん、「泡」が進んでいたようでした。珍しく私も一杯だけいただきましたが、美味しかった!

「タイ料理教室diidii」、「Gコース第5回」のメニュー。

  1. ヤム・春野菜 (春野菜のサラダ)
  2. ルークチン・ガイ・トード(揚げ鶏肉団子)
  3. ゲーン・チュー・ルークチン(肉団子のスープ)

いずれのお料理も季節を問わず作れるのですが、みずみずしくて甘味が強い春野菜で作るとより美味しいのではないかと思います。春野菜が美味しいうちにおうちでも作ってみよう。

タイ料理教室diidii 東京池袋

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