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4)和え物・サラダ・ディップ

ヤムママー(ยำมาม่า)

「サッポロ一番」的なタイの「ママ-」!

こちら、タイで最も有名かつ人気のインスタントラーメン、「มาม่า(ママー)」です。タイ語がわからない私も、これだけは読めます。

輸入食材を扱うお店、例えばカルディなんかにもこのママーは置いてあったと思います。本来はパッケージの写真にあるように、普通に汁麺として食べるものだと思います。がしかし。私、今まで一度たりともこのママーを汁あり麺で食べたことはありません。

というのも、タイ料理にはこれを「ヤム(=サラダ、和え物)」にするという調理法があり、私が食べるときにはいつもその「ヤム」なのです。

ちなみに、十数種類もあるママーのインスタントラーメンですが、ヤムママーは基本的のこの「ポーク味」で作ります。他の味でも試してみようかな…という思いが一瞬アタマをよぎるものの、まだ挑戦してみたことがありません。どなたか、他にヤムにするのにオススメの味があれば、ぜひその情報をお寄せください。お待ちしています。

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ちなみに上はママー製造元の「タイプレジデントフーズ」のホームページ。右側のメニューからママー製品一覧に飛べます。色鮮やかなパッケージがタイっぽくてどれも可愛いです。

ヤムママーの材料

豚肉加熱済み、野菜カット済みですが、こちらがヤムママーの材料です。ちょっとわけあって万能ネギが小口切りだったり(本来は1.5cm長に切る)、在庫なしだったホムデンの代わりにミョウガが刻んであったりしますが、なんてったってそこはインスタントラーメンのサラダですから、細かいことは気にせず、好きな具材を放り込んじゃいましょう。

ヤムママーの作り方というほどでもないのですが。

まずはクロックヒン(石臼)でプリッキーヌ(生唐辛子)とニンニクをペースト状になるまで叩き、それと一緒にナンプラー、レモン汁、砂糖をボウルにいれます。そこにまず加えるのは火を通した豚肉。エビも入れるとさらに豪華になりますが、今回はお財布内の事情により割愛いたします。

続いては麺。袋の表示通り3分茹でます。ただし、その際半分に割ることをお忘れ無く。これ、ヤムなので長いままだとまぁ食べにくいです。

茹で上がった麺はよくお湯を切って温かいうちにボウルの中へ。ここでママーに付属している調味料(粉末・オイル)を加えても良いです。

最後に刻んだ野菜たちをザザッと放り込みます。

そしてお皿に盛り付け、てっぺんにパクチーをトッピングすれば「甘」「辛」「酸」が同時に味わえる絶品ヤムママーの完成です!

美味しいよ!ビールやハイボールとの相性が抜群に良いです。

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6)スープ・カレー

トムヤムプラー(ต้มยำปลา)

2種類の「トムヤム○○」

「トムヤム」と名の付く料理と言えば「トムヤムクン」が有名でしょう。辛味、酸味、甘味が渾然一体となった赤くミルキーでコクのあるスープ。私も大好きです。

実は私たちがよく知る「トムヤムクン」、正式には「トムヤムクン・ナーム・コン」と言います。「ナーム・コン」とは「濃い水」という意味。そしてもう一つ、日本ではあまり知られていないのが「トムヤムクン・ナーム・サイ」です。この「ナーム・サイ」にはココナッツミルクが入らないため、スープは透明で、素材の味はもちろん、辛味や酸味がダイレクトに感じられます。

今回ご紹介するのははすっきりした「ナームサイ」バージョンの「トムヤムプラー」。とても美味しい鰤がメイン食材なので、その美味しさを前面に出したく、クリアスープのトムヤムを選択しました。

「トムヤムプラー・ナーム・サイ」の作り方

まず始めに、鰤のアラとレモングラス、バイマクルーを煮立て、出汁を取ります。

鰤からシュワーっと細かな泡が出続けるぐらいの火加減をキープすること30分。

できあがった出汁を濾して別の鍋に入れ、そこに鰤、エリンギ、タイハーブと調味料を加え、鰤に火が通ればできあがり。

万能ネギとパクチー、唐辛子を入れた器に、完成したスープを注ぎます。

旨いなー、文句なしに旨い。そしてこちらのクリアスープも日本人のみなさま、好きだと思うんだけどなー。この美味しさをぜひ多くの方に知っていただきたいです。

ちなみに、この作り方はあくまでも一例です。もっとたくさんのレシピがありますので、気になる方は検索してみてください。

このペンシー先生の本には「ナーム・コン」と「ナーム・サイ」2種類のトムヤムクンが紹介されています。海老を魚に変えれば「トムヤムプラー」になりますよ。

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4)和え物・サラダ・ディップ

ヤムソムオー(ยำส้มโอ)

ごはんに合うタイの柑橘サラダ、「ヤム・ソムオー」

「ソムオー」とはタイでよく食されている柑橘類の一種。タイ語では「ส้มโอ」と表記しますが、これで検索をかけると「文旦」の日本語解説ページがヒットします。

よって、このヤム(和え物)を作る際、日本で手に入る柑橘を使うなら文旦がイチオシ。タイ料理好きな方にリサーチしてみたところ、「私は晩白柚で作るわ。」とか「パール柑が美味しいよ。」とか、複数意見を頂戴しましたので、そちらは追々試してみようと思っています。

ヤムソムオーの材料。

様々なレシピが散見されるヤムソムオーですが、標準的な材料はこんな感じ。文旦、火を通した海老、砕いたピーナッツ、ローストココナッツロング、ホムデン、パクチー、それからヤムソムオー用の合わせ調味料。このタレはどのレシピを見ても「塩味+甘味+酸味+辛味」で構成されています。具体的には

  1. 塩味→「ナムプラー」
  2. 甘味→「砂糖」「グラニュー糖」「ココナッツシュガー」のいずれか
  3. 酸味→「レモン汁」「マナオ汁」「ライム汁」「タマリンド」
  4. 辛味→「プリッキーヌ」「プリッキーヌヘン」「ナムプリックパオ(チリインオイル)」

塩味は「ナムプラー」一択ですが、他は作り手によってどれを使うかはまちまちです。その割合も「1:1:1:1」だったり「2:3:2:2」だったり、これまた様々。私も自分の好きな割合を求めて目下研究中です。

ヤムソムオーの作り方。

それでは「ヤムソムオー」の作り方、行ってみましょう。まずはボウルで調味料を合わせ、茹でたり殻ごと焼いたりして火を通した海老を適当な大きさに切って加えます。

次に皮を丁寧に剥いてほぐした文旦を加えます。実はこのヤムソムオー、宮廷料理ですので、それらしく一粒一粒細かくしてもOK。その際には集中しすぎてお口が半開きにならぬようご注意を。

最後に残りの材料をわーっと加えてさっくり混ぜ合わせればできあがり。

あとはこれをお皿に好きなだけ盛り付けていただきましょう!

このヤムソムオー、柑橘類がメイン食材ですが、なんと。サラダでもデザートでもなく「ごはんのおとも」要員です。最初こそ驚くかも知れませんが、食べて納得。白ごはんとの相性最高です。まだヤムソムオーを食べたことがない、というそこのあなた。ぜひ機会を作ってお試しください。

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5)煮物・蒸し物

プラーラー・ソン・クルアン(ปลาร้าทรงเครื่อง)

具だくさんのプラーラー煮

「ソンクルアン」とは刻んだいろいろな具やたくさんのものという意味があるタイ語。プラーラーとはこちら。

魚を塩漬けし発酵させたタイ北東部イーサーンで一般的な調味料です。このプラーラーの旨味が効いた具だくさん煮が「プラーラー・ソン・クルアン」になります。

「プラーラー・ソン・クルアン」の材料

こちら、ココナッツミルクの薄い部分とプラーラーソース、タマリンドウォーターを煮立てたら具材を加えて煮るだけなので、今回は作り方ではなく材料のみご紹介します。

タイの汁気多めな煮物らしく、カーやホムデン、バイマクルー、プリッキーヌ、そして魚の臭みを取るために千切りにしたガチャイがたっぷり入ります。

お魚は鱈を準備しましたが、鰆やカジキマグロなど、もうちょっと身のしっかりしたものの方が美味しいと思います。(生憎手に入らなかったのです…。。。)

こちら、汁多めではありますが、スープというよりも煮物的な感じで味付けもしっかり目なので、たっぷりのお野菜(これに合わせるのは生野菜がいい!)を用意して一緒に食べるのがおすすめです。

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4)和え物・サラダ・ディップ

ゆで卵のディップ(ナムプリックカイトム/น้ำพริกไข่ต้ม)

タイ料理初心者にもお勧めの「ナムプリックカイトム」

ナムプリックの中でどれだけメジャーなものか定かではありませんが、辛さ控えめ、卵のコクとうま味が感じられるこちら、「ナムプリックカイトム」はタイ料理をあまり食べたことがないという方にもきっと気に入ってもらえるだろうと思います。

そしてこのディップには、生野菜よりも断然茹でた野菜が合います。季節の野菜、好みの野菜をたっぷり食べたい時に作るタイ料理の一つです。

作り方も簡単!「ナムプリックカイトム」

材料も割とシンプル、しかも簡単です。ポイントは卵のゆで加減。

黄身の中央がこれぐらいとろりとした感じに茹でるのがベスト。それでは早速作り方です。

まずはグリルで焼いたプリッキーヌと赤ピーマンを石臼で叩きます。
続いて、これまた焼いたホムデンとニンニクを加えてタムタム。
ゆで卵の白身を加えてさらに潰します。
黄身は粗めに潰します。
調味料で味を調え、最後に粗く刻んだパクチーと万能ネギを加えてできあがり。

うん、簡単簡単。あとは好みの野菜と一緒に器に盛れば、野菜もごはんも進むおかずの完成です。

本場タイのレシピを検索してみたら、もっといろいろな具材が入っていたり、卵が大きめだったりと、ディップそのものを食べることを楽しんでいる感じ。

こういうのも美味しそうだな。今度試してみよう。

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6)スープ・カレー

パネーンヌア(พะแนงเนื้อราดข้าว)

肉好きさんにオススメしたいタイ料理「パネーン」

タイ料理屋さんのメニューに「○○肉のココナッツミルク入りレッドカレーペースト煮込み」とあったらそれ、間違いなくパネーンです。

辛いものが多いタイ料理の中にあって、こちらはココナッツミルクの甘味と濃厚な風味が際立つ煮込み料理。しかも「肉料理」的な要素も強く、他の具材はほとんど入りません。

「パネーンヌア」の作り方。

どんなお肉を使っても美味しくできる「パネーン」ですが、脂肪分は少なめな赤身を選びましょう。


鶏なら胸肉、そして牛肉なら個人的にはこちらのランプ肉で作ったパネーンが美味しい!と思っています。

そしてこのパネーンに限らず、なのですが、ココナッツミルクが入るタイカレーを美味しく作る方法を最近知りました。

こちら、レッドカレーペーストにあるものが混ぜ込んであります。その正体を明かしたいところなのですが、他のカレーでもいろいろ試してみて、やはり美味しい!となった暁にみなさまにはご紹介しようと思います。

さて、では早速作り方を写真にてお届けします。

まずはココナッツミルクの一番搾り(固まった油脂)の部分を炒めます。
固形分がすべてオイル上になるまでしっかりと。
次にペーストがオイルとしっかり混ざり、そぼろ状になるまで炒めます。
肉を加え、色が白く変わるまで優しく炒めます。
さらに炒め、肉から脂がじんわり出てくるまで頑張ります。
ココナッツミルクのサラサラ部分を加えて煮込むことしばし、で、できあがり。

とこのように、材料が肉のみなだけに、とっても簡単なのです。これ、外に食べに行くより絶対自分で作った方が美味しいですよ。

最後に器に盛り付けて刻んだバイマクルーと赤ピーマンを飾れば完成。タイカレーは作り方がわからなくて、という方、お料理があまり得意ではなく…という方にも自信を持っておすすめいたします。

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7)スイーツ・ドリンク

カオトムマット(ข้าวต้มมัด)

タイの定番お菓子「カオトムマット(ข้าวต้มมัด)」

チェンマイの「JJマーケット」で売られていたカオトムマット。

カオトムマットはタイの大定番のお菓子。昨年夏のタイ旅行で食べて以来、私も大好きです。

コーヒーとも良く合う!

バナナやササゲ、タロイモなどを甘く味付けしたココナッツミルク風味のもち米に包み、バナナの葉で包み、蒸した料理です。

アーム先生の北タイ料理クラスでも作りました!

日本に帰ってからは東新宿のアジアスーパーストアーで売られているのを発見。買い物に行くと2回に1回は買ってしまう魅惑のお菓子です。

洗練されたスイーツっていうよりは、おばあちゃんが作ってくれる手作りお菓子、そんなイメージ。そのカオトムマットをこの度、自作してみることにしました。

カオトムマットを手作りします!

今回は満を持して、チビバナナを用意しました。タイで売られているバナナはこんな感じで小ぶりなのです。そして少し酸味があるのもポイント。この酸味が甘く味付けしたもち米と良く合うのです。

まずはもち米を蒸します。
その後、砂糖を加え温めたココナッツミルクを加え、
全体をよく馴染ませます。
バナナの葉は適当な大きさに切り、濡れ布巾で拭いて直火であぶります。
全体に艶が出たらOK。
端の芯の部分ははさみで切り落としましょう。
外表にして2枚重ねたバナナの葉の上にもち米と黒豆を置いて…
半分にカットしたバナナをのせ
さらにもち米を…のせたら
超特大サイズになってしまった、の図。

あとはこれを包んで蒸せば完成!なのですが、この包み方は未知の世界。ということで今回は、YouTubeのお世話になりました。

カオトムマットの包み方。

どうにか包み終えたよ!

カオトムマットの包み方、これが「なんとなく」やってみたところ全然うまく包めない!でも手持ちのレシピ本、どれを見ても包み方は載っていない。こんな時はYouTubeだ!と早速検索。

  • ข้าวต้มมัด=カオトムマット
  • วิธีการห่อ=包み方

これで検索してみたところ、見事素敵な動画を発見しました。今回私が参考にしたのはこちらです。

この動画、とっても丁寧に作り方が説明されています。しかも手元の動きも出来上がっていくお料理も美しい!バックに流れるタイ風の軽快な音楽もマル。一度ご覧くださいませ。

ちょっと柔らかくなってしまったけれど、初めてだから許す。

こうして数時間かけて完成までこぎつけたカオトムマット。

ちょっと柔らかくなりすぎてしまいましたが、これでコツがわかったので、次回はもうちょっと上手いこと作れると思います。とはいえ、今回出来上がったカオトムマットは全部で12個。ただいま冷凍庫内で出番待ち。それを食べきったら2度目のカオトムマット作りに挑戦することにします。

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6)スープ・カレー

ゲーン・パー(แกงป่า)

「森のカレー」ってどういうこと?

「森のカレー」「ジャングルカレー」などと訳されるのを見かける「ゲーン・パー」。「ゲーン」は「カレー」とだけ説明されることが多いのですが、私の好きな「ゲーン・チュー・タオフー」、豚肉団子や野菜、豆腐が入ったスープも「ゲーン」と言うことから、汁物も「ゲーン」と呼ぶことがあります。

さて。こちらの「ゲーン」は「パー(=森)」ですから、山の幸がたっぷり入ります。私が持っている料理本のレシピには

  • タケノコ
  • 茄子
  • ゴーヤ
  • シメジ
  • いんげん
  • 青パパイヤ

こんな野菜が具材として書いてありました。そしてこの「ゲーン」には「ココナッツミルク」が入りません。野菜の甘味や風味と、タイハーブ、スパイスの刺激がダイレクトに楽しめるのが特徴です。

だから加賀野菜で作ろう!「ゲーン・パー」

野菜のうま味を存分に楽しめるカレーだからこそ使いたいのがせっかく金沢で買い求めてきた加賀野菜。まずは「ヘタ紫なす」そして「加賀つる豆」は絶対に入れたいところ。こちら、タイの丸茄子とささげの代わり。

そうして準備した今回の「ゲーン・パー」の材料がこちら。

やはり金沢でかってきた「しば茸」と椎茸も入ります。他の野菜はご覧の通り。そうそう。時々南瓜を入れるレシピを見ますが、今回は南瓜ではなく美味しい季節をむかえたサツマイモにしてみました。

どうかな。美味しくできるかな。ちなみにカレーペーストは


「カントリースタイルレドカレーペースト」とあったこちらを使ってみます。

「ゲーンパー」の作り方。

では早速、「ゲーン・パー」ができるまでの工程を写真でご紹介しましょう!

鍋に油とカレーペーストを入れ、
弱火でじっくりとペーストがそぼろ状になるまで炒めます。
次の鶏肉を加えて、色が変わるまで炒めましょう。
野菜と鶏ガラスープを加えて、少し火を強めて煮ていきます。
野菜に火が通ったらナンプラーで調味。
おしまいにピーマンとバイガパオを加えて一煮立ちさせたら完成です。

完成した「ゲーン・パー」はこちらです。

上から。

横から。そしてよってもう一枚。

このゲーンはなかなかの辛さ。でもたっぷり入った野菜の甘味とうま味があるから、ただ辛いだけじゃない!そのまま食べても良し、ジャスミンライスと一緒に食べてももちろん旨し!このゲーンは「具材は何でもあり!」的な懐の深さを感じるので、季節ごとに旬の野菜をあれこれ入れて楽しめるんじゃないかな、と個人的には思っています。

今回は加賀野菜がメインでしたが、数種類の加賀野菜を一度に美味しく楽しめる料理としてかなりオススメ。北陸のタイ料理&辛いもの好きなみなさま、身近な加賀野菜を使ってぜひ作ってみてください。美味しいですよ!イモ・南瓜系はマストでお願いします。