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7)スイーツ・ドリンク

タイの黄金の菓子、三兄弟。「トーンイップ(ทองหยิบ)」「トーンヨート(ทองหยอด)」「フォイトーン( ฝอยทอง)」

タイの黄金(トーン/ทอง)菓子は背徳感の塊でした。

トーンはタイ語で「金」を意味しますが、その金色をしたこれらのお菓子はお祝いの席や伝統行事の際に食されるとのこと。

ちなみに私とこのお菓子の出会いはいつもの東新宿のアジアスーパーストアにて。レジ前の手作りタイスイーツコーナーが大好きで、目新しいものを見つけると買ってしまうのはもはや習慣です。

で、試しに買って食べてみたら、「鶏卵素麺」の味がするではありませんか。特に「フォイトーン」なんて、鶏卵素麺そのもの。これはぜひ作ってみたいな…とこちらのレシピ本をみたところ、ありましたレシピ。

あったのですが、材料が恐ろしすぎて。作り方をざっくり説明すると、卵黄を濃度の濃い砂糖水を沸騰させたもので茹で、茹で上がった卵黄をさらに濃い砂糖液に漬け込む、というもの。知りたくなかった、知らなければよかった真実。。。一口かんだ時にじゅわっとしみだす甘い液体は砂糖そのものだったと気が付いたわけです。

ということで、自分で作るのは怖すぎるので、代わりにこちらの動画をご覧ください。

フォイトーン( ฝอยทอง)

日本の「鶏卵素麺」はポルトガルから伝来した南蛮菓子の一つだそうですが、作り方もまったく同じ。何でも日本出身の方がアユタヤ朝時代にタイに渡り、伝えたのだとか。どうりで同じなわけだ。

このお菓子、そのまま食べるだけではなく、こんな風にタイプリンに乗っていることもあります。

「甘い×甘い」、とにかく甘いこちらのお菓子。時々無性に食べたくなります。

トーンイップ(ทองหยิบ)

花形がかわいいこちらのお菓子は、先に紹介したフォイトーンが卵黄のみで作るのに対して、材料に米粉が入ります。

https://www.youtube.com/watch?v=rh66yF03J0s

作り方は卵黄と米粉を混ぜ合わせて作った液を沸騰させた砂糖水に、丸くなるよう形作って落とし、数分煮たら取り出してバットに広げ、熱いうちにカップに入れてこの花の形を作ります。

トーンヨート(ทองหยอด)

「トーンヨート」も「トーンイップ」と同じく、卵黄と米粉から作りますが、「トーンイップ」よりも加える米粉の量が多めです。そのため、出来上がった卵黄液が固めで、茹でる際にしずく型を作ることができるようです。

トーンエーク( ทองเอก )

最後に、タイの黄金菓子シリーズにもう一つあるのを見つけました。こちらはココナッツミルクが入ることから、また少し趣が異なるようですが、せっかくなのでご紹介まで。

次にタイに行ったら、タイのお菓子を食べまくる日を作ってみたいけれど、こうも甘いと果たしてどれだけ食べられることやら。途中で白目をむきそうです。

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7)スイーツ・ドリンク

プラーヘンテンモー(ปลาแห้งแตงโม)

プラー(魚)とテンモー(西瓜)を組み合わせるタイ人すごい。

วิธีทำ “แตงโมปลาแห้ง” ของว่างชาววังโบราณ กินทีไรชื่นใจจนไม่อยากวาง – Wongnai

เข้าครัวมาทำของว่างชาววัง “แตงโมปลาแห้ง” เมนูดับร้อน เย็นชื่นใจ ทำง่ายเพียง 3 ขั้นตอน ถ้าพร้อมแล้วมาดูวิธีทำกันเลย – Wongnai

日本において果物は甘味。食後だったりおやつの時間にだったり、果物をそのままいただくのが普通です。調理するにしても出来上がるのはやっぱりスイーツ。

タイでももちろんそのような食べ方はしますが、普通にヤム(和え物、サラダ)に加えたり、ゲーン(カレー)の具材にしたり、炒め物に加えてお肉と一緒に食べちゃったりします。「酢豚に入っているパイナップルが許せない族」の方々がそんなタイ料理を見たら、憤慨、あるいは卒倒すること間違いなしです。

してこのプラーヘンテンモーは

  • プラー(魚)
  • ヘン(乾いた)
  • テンモー(西瓜)

ということで、何とお魚をフライパンでカラカラに炒って、砂糖なんかを混ぜ込んでふりかけにし、西瓜にかけて食べちゃおう!というお料理なのです。

プラーヘンテンモーの材料

こちらがプラーヘンテンモーの材料です。本場タイでは、「ปลาช่อนแดดเดียว」というお魚を使う模様。でこのお魚、日本語にどう訳すか調べても一発で出てこなかったので、一度英語にしてみました。したところ「Single sun snakehead」と出ました。

どうも雷魚のことを「ปลาช่อนแดดเดียว」というようです。ただタイ語のまま検索をかけるとこんな画像ばかり出てきます。

それだけ、この雷魚はタイにおいて開いて揚げた状態で見かけるのが一般的なのだろうと理解しています。

プラーヘンテンモーの作り方

最初に貼り付けた「Wongnai」に飛んでしまえば写真付きで詳しい作り方が書いてありますが、こちらでも簡単にご紹介。まずは焼いたお魚を石臼でふわふわになるよう軽く叩きます。

叩いたお魚をカラカラになるまで炒めたら火を止め、揚げたホムデン(紫小タマネギ)、砂糖、塩少々と混ぜ合わせればこのとおり。

甘塩っぱいお魚ふりかけができました。あとはこれを好きなだけ西瓜にかけて。

一度食べたら癖に…私はなりました。これから先、西瓜の季節を迎える度にこのお魚ふりかけを作ることになりそうです。

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7)スイーツ・ドリンク

カノムチャンバイトゥーイ(ขนมชั้นใบเตย)

「カノムチャン」は縁起を担いで9層にしよう!

「カノム」はタイ語で「お菓子」、「チャン」は「層、階段」を意味します。タイ料理はお菓子であっても見た目や使われている食材、調理法がそのまま名前になっていることが多くて助かります。

今回のカノムチャンは9層になっていますが、 タイでは「9」は「ガーオ」と言い、発音の似た単語「ガオナー(前進・進展)」を連想させ、縁起の良い数字だとされているんですって。ということでの9層です。

名前の後半の「バイトゥーイ」は「パンダンの葉」。 この葉っぱ、スリランカ料理でも「ランぺ」という名でしばしば登場するのですが、東南アジア諸国ではこの葉の持つ甘く芳醇な香りが重宝され、お料理の香り付けとして用いられているようです。タイ料理に関して言うと、香りだけではなくこの葉の持つ美しい緑色をお菓子作りの際に生かします。

まずはパンダンリーフの色と香りをエキスにしましょ。

「パンダンリーフ」って簡単に言うものの、普通は見ないですよね、こんな葉っぱ。私もタイ食材店以外で売っているのを見たことがありません。見た目通りこの葉は繊維質でバリバリしていてなかなか切りにくいです。

これをミキサーにかけて細かく…したかったのに、一筋縄ではいかなかった(涙)。これさ、バイタミックスとかだったらもっとスムーズにいくんでしょうか

もう思わず買いたくなりましたよ。でもその衝動をぐっと抑え、ふたを開けてはスプーンでつつき、かき混ぜを繰り返すこと十数分。

何とか必要量のパンダンリーフ液の抽出に成功しました。そう。水をたくさん入れればもちろんミキサーはスムーズに回るのです。がしかし。濃い緑色にするために、水を余分に加えるわけにはいかなかったのです。いやー苦労した。

粉を練りに練って、ココナッツミルクで溶くという驚愕の工程!

カノムチャンづくりに使うのは上から米粉、タピオカ粉、くず粉の三種類。これを適宜ブレンドしまして、水を加えて練ります。手でこねる場合は手のひらの付け根に力をかけ、そこで生地を前に押し出すようにギュッギュとこねていきます。その時間、最低でも15分。ですが、以前ベーグルづくりにはまって腱鞘炎になった過去をもつ私は、その際に「キッチンエイド」という救世主を我が家に迎えました。

もう15年以上使っていますが、いまだに元気です。ありがたい。

ということでキッチンエイドでこね始めたのですが、これがまたパン生地のようにうまくいかず。羽の種類を変えたり、スピードを加減したりしながら、なんとか納得の状態までもっていきました。

そして。せっかく時間をかけてこねた生地をなんと!ココナッツミルクで溶いてしまうのです。ああ無常。。。でもね、この「捏ね」の作業を入れないと、もっちりとした食感にはならないんですって。理系に強い方に、科学的な説明をお願いしたい。

こうしてできた生地の重さをはかり、「5:4」に分けます。

上から「緑・白・緑・白…」の9層カノムチャンにするため、「5」の方にバイトゥーイ液を加えます。最後はいよいよ「蒸し」の作業です!

「緑」3分「白」3分「緑」3分…(の地味な)繰り返しが生み出す美しき9層

蒸し器にたっぷりの水を加えて沸騰させます。型もあらかじめ入れて熱々にしておきます。そこに「緑」を加えて、

蓋をして3分加熱。

お次は「白」を加え、また蓋をして3分、この作業を9回繰り返すわけです。さすればこの通り。

後は冷ましてから取り出して切るだけ。カノムチャンバイトゥーイの完成です!

タイ式ういろう「カノムチャン」。お行儀が悪いですが、1層ずつ剥がして食べるのが好きです。

ココナッツミルクは油分を含んでいるため、このように難なく型から取り出すことができます。

見てください、この美しい断面!頑張った甲斐があったわー。そしてこのカノムチャン、もちろん菓子切りで上から下まで9層一気にいっちゃっても良いのですが…

個人的にはこうして一層ずつ剥がして食べるのが好きです。結果、菓子切りは添えただけで一切使用しておりません。

ココナッツミルク風味なので、もちろん日本のういろうとは違いますが、その食感は非常によく似ています。時々無性に食べたくなる、できれば買って食べたいタイ式ういろう「カノムチャン」でした。

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7)スイーツ・ドリンク

カオトムマット(ข้าวต้มมัด)

タイの定番お菓子「カオトムマット(ข้าวต้มมัด)」

チェンマイの「JJマーケット」で売られていたカオトムマット。

カオトムマットはタイの大定番のお菓子。昨年夏のタイ旅行で食べて以来、私も大好きです。

コーヒーとも良く合う!

バナナやササゲ、タロイモなどを甘く味付けしたココナッツミルク風味のもち米に包み、バナナの葉で包み、蒸した料理です。

アーム先生の北タイ料理クラスでも作りました!

日本に帰ってからは東新宿のアジアスーパーストアーで売られているのを発見。買い物に行くと2回に1回は買ってしまう魅惑のお菓子です。

洗練されたスイーツっていうよりは、おばあちゃんが作ってくれる手作りお菓子、そんなイメージ。そのカオトムマットをこの度、自作してみることにしました。

カオトムマットを手作りします!

今回は満を持して、チビバナナを用意しました。タイで売られているバナナはこんな感じで小ぶりなのです。そして少し酸味があるのもポイント。この酸味が甘く味付けしたもち米と良く合うのです。

まずはもち米を蒸します。
その後、砂糖を加え温めたココナッツミルクを加え、
全体をよく馴染ませます。
バナナの葉は適当な大きさに切り、濡れ布巾で拭いて直火であぶります。
全体に艶が出たらOK。
端の芯の部分ははさみで切り落としましょう。
外表にして2枚重ねたバナナの葉の上にもち米と黒豆を置いて…
半分にカットしたバナナをのせ
さらにもち米を…のせたら
超特大サイズになってしまった、の図。

あとはこれを包んで蒸せば完成!なのですが、この包み方は未知の世界。ということで今回は、YouTubeのお世話になりました。

カオトムマットの包み方。

どうにか包み終えたよ!

カオトムマットの包み方、これが「なんとなく」やってみたところ全然うまく包めない!でも手持ちのレシピ本、どれを見ても包み方は載っていない。こんな時はYouTubeだ!と早速検索。

  • ข้าวต้มมัด=カオトムマット
  • วิธีการห่อ=包み方

これで検索してみたところ、見事素敵な動画を発見しました。今回私が参考にしたのはこちらです。

この動画、とっても丁寧に作り方が説明されています。しかも手元の動きも出来上がっていくお料理も美しい!バックに流れるタイ風の軽快な音楽もマル。一度ご覧くださいませ。

ちょっと柔らかくなってしまったけれど、初めてだから許す。

こうして数時間かけて完成までこぎつけたカオトムマット。

ちょっと柔らかくなりすぎてしまいましたが、これでコツがわかったので、次回はもうちょっと上手いこと作れると思います。とはいえ、今回出来上がったカオトムマットは全部で12個。ただいま冷凍庫内で出番待ち。それを食べきったら2度目のカオトムマット作りに挑戦することにします。

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タイ料理図鑑 7)スイーツ・ドリンク

カオニャオマムアン(ข้าวเหนียวมะม่วง)

カカクヤスクの某スーパーでタイ産マンゴーゲット!

さてさて。昨日1年前に参加した「カオニャオマムアン」レッスンについて書いたばかりですが、書いているうちに無性に食べたくなり、本日早朝より近所のスーパーに行ってまいりました。置いてあるかどうかもわからないまま向かったのですが、ありましたありました。しかも恭しく個包装なんかされちゃって。でもこれをやられちゃうと、品定めするのが大変なんですよね。私が見たいところが見えない!とりあえず、じっくり見比べて、「これだ!」と思うものを手にレジへと向かいました。

ちなみに私が一番見たかったポイントはここ。蜜の出具合を確認したかったのです。うん、まぁいいかな。パッケージから出して手に取ってみると実もほどよく柔らかくなっており、甘い良い香りもします。これは食べごろ!

その重さ268グラム。風袋は引いてあります。ちょっと小ぶりだなぁ。お値段398円(税抜)。まぁ遠出しなくても買えただけで良しとしましょう。

タイでマンゴーはおいくら万円?

こちら、チェンマイのワロロット市場に並んでいたマンゴーです。見てくださいこの蜜!そして皮の張り!そして肝心のお値段は…というと1キロ50バーツだったか、70バーツだったか。

こちらは夏に行ったチェンマイ門市場での一枚。…が、肝心のマンゴーがありません。

振り返って撮った一枚にマンゴー発見!拡大してみると…

35バーツとあります。これが1個の値段なのか、1キロの値段なのか定かではありませんが、とにかく安い!いいなぁ、タイ。いいなぁ、チェンマイ。ほんと、いつか3年ぐらい住んでみたいです。

話がだいぶ横道にそれましたが、日本で売られているタイ産マンゴーは飛行機に乗って長旅をしてきているわけですから、高くて当然。いまはその飛行機の便数も減り、特に生鮮食品を仕入れられずにいるとの話を聞きました。そんな中にあって、近所のスーパーで買えただけでもラッキーです。早速デザートにして美味しくいただくことにします。

作ってみたら、「あらやだ簡単。」レベルだったカオニャオマムアン。

正直に申し上げましょう。昨年4月に「カオニャオマムアン」の作り方を習って以来、復習しないまま今に至っております。本日が初再現です。

まずはココナッツミルクを湯煎にかけます。缶とボトル、2種類使っていることに特に意味はありません。ボトルの方が使いかけだったので、その不足分を缶で補いました。

湯煎したココナッツミルクを鍋に入れ、砂糖と塩を加えてひと煮たち。ココナッツミルクの周囲がフツフツしてきて、白い湯気が上がったら加熱終了。

その後、ご飯に混ぜ込む分のココナッツミルクを取り分けたら、残りには米粉でとろみづけします。

あとは浸水させておいたもち米を蒸して、

蒸し上がったら甘味付けしたココナッツミルクを加えて全体に行き渡らせればほぼできあがり。残る作業はマンゴーを切って盛り付けるだけです。では、できたてをいただきましょう!

カオニャオマムアン、実食。

今回は飾り気一切なし。シンプルが一番!という建前のもと仕上げさせていただきました。

揚げたキマメの代わりに白ごまをトッピング。

ココナッツミルク風味のもち米とマンゴーの組み合わせがこんなにおいしいなんて。タイ料理を習っていなかったらおそらく一生食べることなどなかったであろうスイーツです。この美味しさを知ることができてよかった!

そして作ってみてびっくり、「カオニャオマムアン」ってこんなに簡単だったんですね。お米を浸水させる時間、蒸す時間こそかかりますが、包丁を使うのはマンゴーを切るときのみ、使う食材や調味料もすごくシンプルでした。この簡単さなら、また作りたいな。

というか、今日作ったココナッツミルク風味のもち米がまだ残っております。普通のごはんと同じように、小分けして冷凍してみました。ということで、今月中に再度この「カオニャオマムアン」をいただく予定です。冷凍した甘いごはん、その美味しさやいかに。